ディンプルキーとは?鍵穴が回らないときや、ディンプルキーの交換費用など詳しく解説!
ディンプルキーってどんな鍵?
皆さんはポコポコとした丸いくぼみを持つ鍵を見たことがありますか?それが今回紹介するディンプルキーです。最近ではその防犯性の高さから注目度が上がってきています。
このページでは、
- ・ ディンプルキーとは何か?
- ・ ディンプルキーの不調に対する対処法
- ・ ディンプルキー特有のトラブルはある?
- ・ ディンプルキーの交換にかかる費用
などについて解説しています。
ディンプルキーとはどんな鍵?
さて、ディンプルキーとはどのような鍵なのでしょうか。早速見ていきましょう。
まず、ディンプルキーにある複数のくぼみについての説明です。
ディンプルキーは、鍵のイメージとしてポピュラーなシルエットがギザギザした鍵とは違い金属の板にくぼみがあり、そのくぼみがギザギザ部分の役割を果たしています。
鍵穴内部のピンと呼ばれる部分の高さが、このくぼみに一致することによって解錠する仕組みになっています。
そして、ディンプルキーの「ディンプル」の意味についてですが、まさにその「くぼみ」が「ディンプル」の言葉の意味で、ディンプルキーとは名前の通りくぼみのある鍵、ということになります。
ディンプルキーの特徴
そんなくぼみのある鍵『ディンプルキー』ですが、どのような特徴があるのか説明していきます。
ディンプルキーの防犯性
ディンプルキーの防犯性の秘訣は、そのくぼみにあります。
ギザギザした鍵は側面にのみギザギザがありますが、ディンプルキーのくぼみは側面に加え、表裏の面にも存在します。
ディンプルキーは読み取る部分が他の鍵よりも多いので、防犯性が高いです。
また、ディンプルキーはほかの種類の鍵よりも新しいもので、鍵本体の耐久性能が底上げされています。
ディンプルキーの使用はピッキングや破壊開錠、バンピング(ハンマーを使った不正開錠)の対策の一つになるということを覚えておきましょう。
ディンプルキーは複製が難しい
ディンプルキーは他の鍵に比べて構造が複雑です。
構造の複雑さは防犯上良い効果をもたらしますが、逆に、鍵をなくしたときや鍵を複製するときなどにはデメリットになりうるということも押さえておきましょう。
というのも、ディンプルキーはその複雑さゆえに、業者が対応していないというケースもしばしば存在します。
業者さんにディンプルキーの鍵開けや複製の依頼をする場合には、事前にディンプルキーに対応している業者かどうかを確認しましょう。
また、「鍵の出張救急車」はディンプルキーをはじめとしたどんな鍵の解錠や複製にも対応しています。
使っている鍵がどの種類か分からない、どの業者に依頼していいのか分からないという不安をお持ちの方でも安心してご連絡いただけます。
ディンプルキーが回らないときに考えられる原因と対処法
ディンプルキーを使用していて鍵穴にスムーズに挿すことができない、鍵が回らないなどのトラブルが起きた場合には以下のような原因が考えられます。
また、自力で対処できそうなものがあったら、やってはいけないことに注意しながら、確認してみましょう。
鍵トラブルが起きた時にやってはいけないこと
その前に、自力で解決しようとして、状況を悪化させてしまっては元も子もないですよね。
状況を悪化させてしまう可能性のある以下のような行動を避けて、対処法を確認しましょう
・ 力任せにディンプルキーを回す
力任せに鍵を回そうとすると、鍵が折れてしまったり内部を傷つけてしまったりする可能性があります。
・ 鍵穴に異物を安易に差し込む
爪楊枝や安全ピン、ヘアピンなどによる鍵穴内部への安易なアクセスは危険です。ディンプルキーの内部は複雑で繊細なため、少しの傷でも状況を悪化させてしまう要因になります。
・ 鍵用でない潤滑剤を使用する
鍵用の潤滑剤は、内部の埃と混ざって固まってしまうことを避けるために速乾性を持っているなど鍵穴に影響を与えにくい成分を使用しています。鍵用ではない潤滑剤は、鍵穴の性質上相性が悪いため使用を避けましょう。
鍵が摩耗・損傷している
すり減りが激しい鍵や、欠けてしまっている箇所のあるディンプルキーは使用することができません。
ディンプルキーは、細かなくぼみの組み合わせで構成されているため長期使用による摩耗・劣化が見た目から判断が付きづらいです。
スペアキーが手元にある場合、それと見比べると判断が付く場合がありますので確認してみましょう。
摩耗・損傷が疑われる場合はスペアキーの使用や新品への交換を検討しましょう。
鍵が変形している
鍵が歪んでいたり曲がっていたりすると、鍵穴にうまく挿せません。
以下の画像の例のように、一見歪んでないように見える少しの歪みでも使用することはできません。
歪んだディンプルキーは、元に戻すことはできません。
摩耗・損傷の対応と同様に、スペアキーの使用や新品への交換で対処しましょう。
しかし、歪み対策をすることで鍵を長持ちさせてあげることは可能です。
金属は硬いですが、長期使用や力が加わることで金属疲労が蓄積します。
これが歪みの主な原因となりますので、ここを対策してあげることでディンプルキーの寿命を延ばしてあげることができます。
鍵穴用の潤滑剤を使用してあげたり、鉛筆(黒鉛)で鍵の溝を擦り磨いてあげたりすることで鍵の滑りが良くなり、ディンプルキーへの負担を減らすことができます。
鍵が奥まで入っていない
ディンプルキーが回らない原因のひとつとして、中途半端な部分までしか鍵が挿入されていないという可能性があります。
鍵をしっかり奥まで挿しているかどうか確認してみましょう。
鍵穴の異物や汚れ、鍵のサビが影響している
鍵穴に異物が溜まることで鍵が奥まで挿さらなくなったり、サビの影響でピンの一致が妨げられたりすることが原因でディンプルキーが回らなくなることがあります。
異物や汚れが原因の場合は、掃除機で内部のごみを吸い取ったり、エアダスターで埃を飛ばしたりすることが対処法として挙げられます。
また、ディンプルキーの軽い錆であれば簡単に取ることができます。
方法は、クエン酸やお酢に6時間~12時間ほど浸けておくだけです。
お酢に浸しておく場合は、においが残ってしまうので取り出した後はしっかりと水洗いをしましょう。
どうしてもにおいが気になる人は、クエン酸がおすすめです。
クエン酸を水・お湯に溶かして、鍵をその液に浸けておくだけで大丈夫です。
鍵全体が壊れている
鍵全体が壊れている場合にも、鍵が回らないことがあります。
鍵の耐用年数は約10年です。
現在使用している鍵が何年使われているのかを確認し、そろそろ10年の使用になる、あるいはすでに経っている場合は新品に交換することをおすすめしています。
自分で交換することに挑戦してみるか、不安であれば業者を呼んで鍵の状態を確認してもらい、壊れていた場合は交換を検討してみましょう。
鍵の交換についてはページのもう少し下の方で触れていますよ。
デッドボルト・ストライクがズレてしまっている
鍵をかけた時に出るでっぱりのことをデッドボルトと言い、それを受ける凹みをストライクと言います。
形は様々ですか、基本的な構造(右の図)は同じです。
このでっぱりが凹みにはまることで、施錠されるという仕組みになっています。
これらがズレてしまうとデッドボルトが凹みにうまくはまらなくなり、鍵が回らない原因となります。
この症状はドアを強く開け閉めする方や、施錠確認をこまめにする方などによく見られます。
施錠された状態で何度もドアを引いてしまうとデッドボルトが曲がってしまう可能性がありますので、施錠確認は最低限の回数で優しく行うことを心がけましょう。
これらがズレてしまったときの対処法としては、修理や交換になります。
簡単な修理は自分で行うことも可能ですので、チャレンジしてみたい方は以下の方法をお試しください。
その方法は、ストライク(凹みの方)の位置を調整することで、デッドボルトとの干渉を解消するやり方です。
① ストライクを固定しているネジ(上下二つ)を外してしまわないように軽く緩めます。
② ストライクの位置を調整して、ドアを閉め、鍵をかけてみながらデッドボルトが干渉しない位置を探します。
③ デッドボルトが正しく機能する位置を見つけたら、ネジを締めなおしてストライクを固定します。
以上の方法を試してみたが解決できなかった方や、作業に不安がある方は鍵屋さんを呼んで作業してもらいましょう。
ディンプルキー特有のトラブルはある?
ディンプルキーのトラブルは基本的にどの鍵でも起こりうるものの範疇です。
なので、特有のトラブルというものはないですが、強いて言うのであれば、その仕組みの複雑さが不具合を起こしやすくさせる要因になる可能性があるという点です。
簡単に対策できるものとしては、鍵のくぼみにごみが溜まりやすいので定期的に確認・掃除をしてあげることが挙げられます。
ディンプルキーに交換したい!
防犯性を考えてディンプルキーへの交換を考える方もいると思います。
ディンプルキーの交換にかかる費用や相場、やるべきことなどをまとめていきます。
費用の簡単な目安は以下の通りです。部品のみの費用で考えると以下の価格帯で収まることが多いです。
ディンプルキーに交換するときの費用・相場
ディンプルキー本体の価格は、シリンダー(鍵の挿入口)のみだと安いもので約1万円~、防犯性のより高いものになると3万円を超えるものもあります。
また、メーカーや鍵の本数などで変動があります。
鍵屋さんに依頼して交換してもらう場合、本体の価格に加えて技術料として約6千円~数万円がプラスされます。
この技術料というのは、状況や使用している鍵、業者さんによって変動するので、依頼の際に細かく聞いてみることをおすすめします。
また、そこで分かりやすく料金の説明があるかどうかで安全な業者かそうでない業者かを見分けることもできるでしょう。
そして、納得できる料金の鍵屋さんに依頼しましょう。
賃貸・分譲マンションでは鍵交換は可能?
これは、場所によるとしか言えません。
貸主や管理会社に連絡して鍵交換が可能かどうか、また、可能な場合は許可を得てから交換するようにしてください。
勝手に鍵を交換することは禁止されている場合が多いです。
自分で鍵を交換する
鍵の交換については、鍵屋さんに依頼をして行うことを推奨しています。
自分で交換をして費用が安く抑えられるのが一番ではありますが、作業がうまく行えずお電話をくださるお客様も多くいらっしゃいます。
であれば、最初から鍵屋さんを呼んで代わりに作業をしてもらった方が時間も手間もかからなくて失敗もありません。。
ですが、挑戦してみたい方ももちろんいると思うので簡単にではありますが、鍵の交換方法についても説明します。
① ドアの厚さ、鍵穴の面の直径や露出している部分の長さなどをそれぞれ測る。また、交換する鍵の型番を調べる。
② 測ったサイズや型番に対応した鍵を購入する。
③ 型番に適した方法で鍵の交換作業を行う。
作業の流れは以上です。
もっと詳細な説明が欲しい、手順を見ながら実際に交換に挑戦してみたいという方は、こちらのページで鍵交換について詳しく解説していますので是非ご覧ください。
鍵交換のDIYや費用相場など、鍵交換についての情報をまとめました。
ディンプルキーの対応が可能な業者へ連絡
鍵屋さんに依頼して鍵の交換を行う場合、ディンプルキーに対応しているかしっかりと確認してから依頼するようにしましょう。
「鍵の出張救急車」はディンプルキーをしっかりと取り扱っていますので、お気軽にご相談ください。
ディンプルキーをなくしたときの対処法
鍵をなくしたときというのはとても焦りますよね。
しかし、そんなときこそ落ち着いて対処しなければなりません。
対処法について見ていきましょう。
鍵をかけていない場所から入る
とにかく家に入ることが最優先の場合、家の中にスペアキーがある場合などは、家の窓の鍵が閉まっていたかどうか思い出してみましょう。
また、開いている場合はどこからなら入ることが可能か探ってみましょう。
集合住宅の場合、あるいはオートロック付きの建物の場合は、誤解や新たなトラブルを生む可能性があるので無理に侵入することは止めましょう。
行動を思い出し、鍵の行方を捜す
鍵を落とした可能性がある場合は、今日一日の行動を思い返してみましょう。
財布を取り出した瞬間に落としてしまった可能性や普段入れることのないポケットなどに入れてしまった可能性など様々なパターンを検証してみると良いかもしれませんね。
落としてしまったことが可能性がある場合は、使った道に近い警察署や交番にコンタクトを取り遺失届を出しましょう。
鍵屋さんへ連絡し、解錠・鍵を作製してもらう
すぐに家に入る必要がある、鍵を新たに作ってもらう場合はディンプルキーを取り扱っている鍵屋さんに連絡をしましょう。
焦っているときほど、悪徳な業者に引っ掛かりやすくなるので依頼先は慎重に決めましょう。
料金・ディンプルキーの取り扱いの有無・所要時間などはしっかりと聞いてから依頼したいところですね。